窓からのエネルギーロスを抑制 – ハニカムシェードの後付け活用
- 2024/11/28
11月も末になり、そろそろ寒さ対策が気になる季節になってきましたね。先週、私たちの事務所の南側の窓にハニカムシェードを導入しました。
日当たりの良い南側の窓は、昼間は気持ちいいのですが、冬の夜には冷気が入ってきてしまうのが悩みでした。この建具は製作したものですが、ペアガラスの空気層も薄いため断熱性が十分ではありません。
そこで、ウッドブラインドの内側にスペースがあったので、ハニカムシェードをブラインドボックス内に取り付けることにしました。
ハニカムシェードは、新築から既存住宅まで、寒さ対策だけでなく暑さ対策にもおすすめの製品です。その特徴と導入効果について、ご紹介します。
寒さ対策だけじゃない・ハニカムシェードのすぐれた特徴
ハニカムシェードの大きな特徴の1つは、優れた断熱性能です。蜂の巣状の構造になっており、その中に空気層が形成されるため、熱の伝導を効果的に遮断することができます。また、遮熱性能も非常に高く、日射を反射・遮断して、夏季の日射熱の室内侵入を抑制できます。これにより、冷房負荷を大幅に低減し、省エネにつながります。
種類はハニカムが一層のもの、写真のようにハニカムがダブルのもの、さらにTUISS社のトリプルハニカムのようにさらに高い断熱・遮熱効果が期待できる3層構造のものなどがあります。トリプルハニカムの遮光シェードは保温率83.8%、遮熱率83%、紫外線遮蔽率99.9%以上という優れた性能を発揮します。
ハニカムシェードの中でも最高の遮熱・保温効果を持つ「遮光トリプルハニカムシェード」は、蜂の巣状のセルの中にさらにもう一つセルが入っている特殊な構造を採用しています。この三層構造により、優れた断熱効果とエネルギー効率を実現し、年間を通して快適な室温を保つことができます。TUISS Webサイトより
どちらかというと寒さよりも暑さの対策をしたかったこともあり、今回選んだタイプもこちらの遮光・トリプルハニカムタイプです。
設計事務所でハニカムシェードをお勧めする理由
断熱性に加えて、ハニカムシェードは見た目も美しく、様々なインテリアデザインに馴染みます。木製の窓枠とも相性が良く、建物の雰囲気を損なわずに設置できるのも魅力の1つです。木の家の窓周りでは、障子やウッドブラインドをお勧めすることが多いのですが、障子と似た雰囲気のあるハニカムシェードはシンプルなインテリアを好む人にも受け入れられるのではないでしょうか。
今回はウッドブラインドとセットで使うこともあり、夜間もしくは夏の熱い日中にシャッター代わりに閉めるような使い方を想定しています。
新築でハニカムシェードを取り付ける場合は、レースカーテンと厚手のカーテンを重ねるように採光タイプと遮光タイプがツインになった製品などもありますので、そのような視線と明るさを自在にコントロールすることができるものが扱いやすいかと思います。
既存住宅にもお勧め
ハニカムシェードは、後付けで簡単に設置できるのも大きなメリットです。既存の窓枠に取り付けるだけで、手軽に省エネ効果を得ることができます。枠に固定するだけで設置完了なので、リフォームの際にも活用しやすい製品といえます。
今回使ったのは金具を事前にねじ止めしてから本体を設置するタイプですが、金具をブラインド1つにつき2~3個、付属のネジで留めるだけで、あとはワンタッチで取り付けられました。さらに簡単な突っ張り式で取り付けられる、建物に穴を開けたくない人用の賃貸OKのタイプも出ています。
おわりに
最後まで読んでくださいましてありがとうございます。建物のエネルギー消費を抑えつつ、快適な居住環境を実現するために、ハニカムシェードは非常に有効な選択肢だと考えています。
省エネと快適性の両立を目指す当事務所の取り組みの一例としてご案内いたしました。ハニカムシェードの導入や、建物の省エネに関するご相談がありましたら、いつでもご連絡ください。快適で環境に配慮した住まいの実現に向けて、一緒に取り組んでまいりたいと思います。