【竣工報告②】介護を見据えた洗面所リフォーム|車椅子対応&調湿建材で安心・快適な水回りに
- 2025/06/10
前回ご紹介した埼玉県久喜市の実家リフォーム工事では、ダイニングキッチンの増築に加えて、洗面所の大幅な改修も行いました。高齢の夫婦の暮らしやすさを優先に考えた、リフォーム工事の内容をご紹介します。
リフォーム前の洗面所の課題
- 狭い空間: 以前の脱衣所は1畳しかなく、介護時の対応が困難
- 動線の問題: 洗面・脱衣・入浴の移動が不便
- 湿気による不快感: 古い家なので断熱材がほとんど入っておらず、温度差が大きいので結露、カビが発生しやすい環境
設計コンセプト①:洗面所に続けて浴室を増築
スムーズな動線の実現
従来の狭い洗面所では、介護が必要になった際の対応が困難でした。そこで以前は洗面脱衣・浴室だった3.5畳の空間を洗面所にし、隣接する形で1.25坪の浴室を増築しました。洗面・脱衣・入浴の一連の動線をスムーズにしています。
奥の壁にはタオル掛け兼用の木の手摺を付けました。
設計コンセプト②:バリアフリーを考慮した広々とした空間設計
ロールブラインドによる柔軟な間仕切り
洗面所は従来の2倍近い広さに拡張し、十分なスペースを確保しました。
空間の仕切りには従来の建具ではなく、開放感を保ちながら必要に応じてプライバシーを確保できるロールブラインドを採用。普段は必要ないかもしれませんが、子供、孫、親戚など泊まりに来ることも多いので新たに取り付けました。
設計コンセプト③:調湿効果のある漆喰塗料で健康的な壁仕上げ
建材による湿度管理
今回のリフォームでは、暑さ寒さだけでなく結露対策のためにも外壁面や北側の下屋(屋根)に断熱材を入れ、内装仕上げのやり替えを行っています。
洗面所の壁・天井には、ダイニングキッチンと同様漆喰下地用のパルプ壁紙「ルナファーザー」の上に、「ルナ漆喰」を塗装しました。やはり、陶板浴メーカー「アップワン」製造の抗酸化溶液も混ぜています。
湿度が高く、乾きにくい北側の洗面所なので、調湿効果、カビの抑制効果のある漆喰を広い面積で使うとかなり差が出てきます。
ホタテの貝殻から作られたルナ漆喰。艶消しの落ち着いた雰囲気になります。
洗面所は毎日必ず使う場所だからこそ、安全性と快適性を両立させることが重要です。自然素材とバリアフリー設計の組み合わせで、健康的な空間が実現できました。
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千葉県・埼玉県を中心に、木造住宅の設計を手がけています。新築からリフォームまで、住まいに関するさまざまなご質問にお答えいたします。
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