【印西市】石場建ての木組みの家「大地とつながる家」が完成しました
2026/08/17
春から工事の様子をご紹介してきた、印西市の平屋の住まいが完成しました。
設計を手がける綾部工務店有限会社・綾部社長からお声がけいただき、アトリエ椿も設計・監理に携わってきた、石場建て、手刻みの木組み、竹小舞、土壁と、昔ながらの技術を取り入れた住まいです。
お施主様のご厚意により、8月22日(土)に完成見学会を開催します。
また、8月30日(日)には、庭の雨落ちをつくる「土中環境」ワークショップも計画中。
まずは、完成した住まいをご紹介します。

8月22日(土)完成見学会を開催します
今回の家は、石場建ての平屋です。
まず目に入るのは、柱や梁をあらわしたダイナミックな木組み。大きな屋根を支える構造が隠されることなく、そのまま室内の風景になっています。
柱の足元を見ると、コンクリートの基礎に緊結されているのではなく、ひとつひとつ石の上に立っています。
前回の記事でもご紹介しましたが、石場建ては、古くから日本の木造建築で使われてきた工法です。
構造だけを取り出すとかなり特徴のある家なのですが、完成した室内は意外なほど穏やかです。

柱や梁を見せる真壁、無垢の床、土壁や漆喰、木製建具、開口部から入るやわらかな光。
伝統的な工法だからといって、昔の家をそのまま再現しているわけではありません。今の暮らしに必要な設備や性能を取り入れながら、木や土といった素材と、昔から受け継がれてきた技術を使っています。
ダイナミックな木組みと、細かな職人仕事
大きな木組みとともに、今回ぜひ見ていただきたいのが、完成すると何気なく見えてしまう細かな部分です。
施工を担当した風基建設さんによる木工事は、大きな構造から室内の細かな納まりまで、とても丁寧にまとめられています。
そして、壁を仕上げたのは、茨城から現場へ通ってくださった左官・壁左匠しらいし株式会社さん。
竹小舞を下地にした土壁は、均一につるりとした工業製品とは違って、光の当たり方によって少しずつ表情が変わります。
壁を仕上げる親方の白石さん。
朝と夕方でも見え方が違い、近くで見ると鏝の仕事や土そのものの質感が感じられます。
木の柱や梁、無垢の床と土壁が一緒になると、どれかひとつが目立つというより、自然と馴染んでいくのも面白いところです。
重たい木製建具が、すっと動く
もうひとつ、個人的にぜひ見ていただきたいのが木製建具です。
この家の木製建具はすべて手づくり。

特に外部に面する大きな建具には防犯ペアガラスが入っているため、見た目以上にかなりの重量があります。
それだけの大きさと重さがある木製建具が、きちんと枠の中に納まり、すっと開け閉めできる。
文章にすると「それだけ?」という感じなのですが(笑)、木は工業製品と違って一本一本性質が違い、湿度によっても動きます。大きな木製建具をつくり、現場できれいに納めるには、つくる側にも取り付ける側にも技術が必要です。
完成してしまうと、普通に開いて、普通に閉まる。
その「普通」の中に、実はいろいろな仕事が隠れています。
春には、竹小舞から光が差していました
前回の記事でご紹介したのは、建て方から竹小舞まででした。
石の上に柱が立ち、手刻みされた材木が次々と組み上がり、その間を竹小舞が埋めていく。
そこへ土が塗られ、床が仕上がり、建具が入り、設備が取り付き、現在の住まいになりました。
大工さんが木を組み、竹小舞を編み、左官屋さんが土を塗り、また大工さんが入り、建具屋さんが入り……。
振り返ってみると、ずいぶんたくさんの人の手を経ています。

完成すると何事もなかったような顔をして建っていますが、壁の中には竹小舞があり、柱の足元には石があり、木と木は継手や仕口で組まれています。
見えるところにも、見えなくなったところにも、職人さんの仕事がたくさん詰まった家です。
建物は完成。次は庭と土へ
今回の家づくりでは、建物だけでなく、その周囲の環境についても少しずつ取り組んでいます。
7月には、浄化槽から出る処理水をただ敷地外へ流すのではなく、敷地の中でゆっくり地中へ浸透させるための施工を、ワークショップ形式で行いました。
そして次は、屋根に降った雨を受ける「雨落ち」です。
8月30日(日)には、庭の雨落ちをつくる「土中環境」ワークショップを計画しています。
雨水をすぐに排水管へ集めて外へ流すのではなく、家のまわりで受け止め、ゆっくりと土へ戻していく。
そのための雨落ちを、実際に手を動かしながらつくる予定です。
建物は完成しましたが、庭と土はこれからです。
写真では伝わらないところを、ぜひ現地で
おおらかな木組み、土壁の質感、木製建具の動き、障子を通した光、部屋から部屋へ抜ける視線。
写真でも少しずつご紹介していきますが、やはり実際の空間に立ってみないと分からないことがあります。
伝統的な木の家に興味のある方はもちろん、自然素材の家づくりを考えている方、職人さんの仕事を見るのが好きな方、「石場建てって実際どんな家?」という方も、ぜひこの機会にお越しください。
【印西市・石場建ての家 完成見学会】

日時:2026年8月22日(土)11時~16時
場所:千葉県印西市
※詳細な場所は、お申し込みいただいた方へご案内します。
▶お申込み 下記フォームより
https://forms.gle/6bzGJ4xzjy6BLABH7
完成したばかりの「大地とつながる家」で、お待ちしています。
施工中の様子や、職人さんたちの仕事はInstagramでもご紹介しています。
▶ Instagram: @yuki.kasahara.125


















