千葉豪雨から考える「雨を土に還す」住まい|雨落ちづくりワークショップ開催
2026/10/04

10月10日(土)、千葉県印西市で「雨落ちづくり」のワークショップを開催します。
今年の千葉県での豪雨被害をきっかけに、改めて考えるようになった「住まいと雨」のこと。
今回は、雨をできるだけ早く排水するだけではなく、その土地で受け止め、土へ還していく住まいのあり方を、実際に手を動かしながら考えてみたいと思います。
千葉の豪雨・水害から考えたこと
2026年8月、千葉県では記録的な豪雨により、多くの住宅が浸水などの被害を受けました。
その後、千葉県が開催した「浸水被害住宅の技術対策マニュアル」の説明会に参加し、浸水した住宅をどのように乾燥させ、復旧していくのかについて、このWebサイトでもご紹介しました。
関連記事|千葉県の豪雨・水害から考える、浸水した住宅の復旧と住まいづくり
一連の報道や、専門家からの見解を聞き、思ったのが、
「そもそも、私たちは雨をどう扱う住まいをつくっているのだろう」
ということでした。
雨を「流す」ことが当たり前になった住まい
かつては、雨が降れば田畑や庭、空き地などの土に染み込み、時間をかけて川や地下へと流れていく場所が多くありました。
しかし、まちに建物が増え、道路はアスファルトで舗装され、住宅の庭や駐車場もコンクリートなどで覆われることが多くなりました。
土だった場所が、水を通しにくい面へと変わってきたのです。

また、現在の住宅では、屋根に降った雨も雨樋に集め、排水管や側溝を通して敷地外へ流すのが一般的です。
私も少し前までは、敷地内に雨水が溜まらないように、いかに外に排出させるかという観点でしか考えていませんでした。
その結果、大雨が降ると、地面にゆっくり染み込んでいたはずの雨までが、屋根や道路、駐車場などから短時間に流れ出し、側溝や下水、河川へ集中しやすくなります。
もちろん、水害は降雨量や地形、河川、下水道など、さまざまな条件が重なって起こるものです。一軒の住宅の工夫だけで防げるものではありません。
それでも、一つひとつの敷地で、雨をすぐに外へ流すだけではなく、その場所で受け止め、ゆっくり土へ還していく。
そんな視点を住まいづくりに取り戻すことも、これからは大切なのではないかと思います。
雨を土へ還す「雨落ち」

今回つくる「雨落ち」は、屋根から落ちる雨を石や瓦などで受け止め、土へゆっくりと浸透させる仕組みです。
ただ溝を掘って石を入れるのではなく、水がどこから来て、どこへ流れ、土の中へどう浸透していくのか。植物や建物との関係も見ながら、敷地全体の水の流れを考えてつくっていきます。
アトリエ椿では、家を建物だけで完結するものとは考えていません。
屋根に降った雨、庭の植物、その下にある土まで含めて、ひとつの「場所」として考える。雨落ちは、その考え方をとても分かりやすく体験できる、小さな仕掛けでもあります。
自分の家に降った雨の行方をたどってみると、家と庭、そしてその先のまちや大地までがつながっていることが見えてきます。
実際につくりながら、水と土のことを考えてみる
今回のワークショップでは、土中環境の視点から庭づくりに取り組む木び土・稲村純一さんを講師に迎えます。
実際の木の家の庭で、石や瓦、炭、枝葉などを使いながら、みんなで雨落ちをつくります。
完成したものを見るだけでは分からない、石の置き方や水の道、土の中のこと。
専門家だけの勉強会ではなく、実際に手を動かしながら、雨と土と住まいの関係を体感する一日にしたいと思っています。
庭づくりや土中環境に興味のある方、木の家づくりに携わっている方はもちろん、「雨水って、家からどこへ行っているんだろう?」という方も、ぜひご参加ください。
土と水をめぐらせる「雨落ち」をつくろう
雨水と土中環境を考える、木の家の庭づくり
日時|2026年10月10日(土)9:30〜16:00(予定)
場所|千葉県印西市
※個人住宅のため、詳しい住所はお申し込みいただいた方へご案内します。
参加費|一般 3,000円/学生無料
定員|20名程度
雨天延期
最寄駅は印旛日本医大駅です。駅から徒歩約40分のため、お車でのご来場をおすすめします。駐車場があります。
また、会場周辺には徒歩で行けるコンビニや飲食店等がありませんので、昼食・飲み物は各自ご持参ください。
お申し込みはPeatixから受け付けています。
関連記事|水害に遭った住宅をどう復旧するか
2026年8月の千葉県の豪雨被害を受けて開催された「浸水被害住宅の技術対策マニュアル」説明会について、浸水した住宅の乾燥や復旧時の注意点などをまとめています。













